- 荘子は自由無碍なので、時折大風呂敷を広げているとか言われることがありますが、荘子は、仏教の修行を積み、六波羅蜜、すなわち布施、持戒、忍辱、精進、禅定、智慧の行を修した人です。当然、不殺生戒を守る菜食主義者でしたから、私たちの考えの及ぶ所より遙かに超えたところから物事を見ています。私たちの分別ある心ではとうてい推し量ることはできません。荘子という書物が、大半が紛失したり、改ざんされたりしているのにも原因があるかもしれません。しかし、荘子の教えはしっかりと大地に根を下ろしています。さまざまな仏教宗派の教典のなかに、たくさん荘子の書から引用されたものが記載されています。私自身、すばらしい荘子の教えを良くかみしめて精進していきたいと思っています。 自我滅尽、断尽因縁、仏性開華、去去来来。合掌。
荘周菩薩品 -荘子の仏教的解釈-|空甫|青山ライフ出版
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