- 日本ダウン症協会の理事長であり、ダウン症の子どもをもつ父親であり、心理学の専門家でもある著者はわが国におけるダウン症についての第一人者である。
その著者が長年にわたりダウン症の本人や家族と関わりをもち、さまざまな課題に向き合ってきた中から得たものが実感をこめて綴られている。
また、ダウン症のある子どもの目からは、社会や私たちがどのように見えているのかについても具体的でわかりやすい事例をあげて解説されている。
さらに、ダウン症についての研究・解明のプロセスや最新の知見、あるいは昨今、論議になっている出生前診断の問題点、そこから見えてくる社会構造や障害に対する考え方など、ダウン症をとりまく諸問題についても幅広くふれられている。
ダウン症にとどまらない、障害というもの全体についての根本的な捉え方を再確認していくための書としても価値のある一冊である。
本当はあまり知られていないダウン症のはなし ダウン症は「わかって」いない|玉井邦夫|エンパワメント研究所
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- 本当はあまり知られていないダウン症のはなし
刊行にあたって
第1章本当はあまり知られていないダウン症のはなし
・ダウン症のことは「わかって」いない
・基本的な知識
・早期療育体制
・50年の中で
・「知的障害」でくくりきれない特性
・ダウン症とウィリアム症候群
・記憶のモデル
・短期記憶の容量
第2章ダウン症のある人の青年期・成人期
・成人期の知的障害者の健康
・成人期に見られる「適応障害」
・いわゆる「急激退行」
・家族機能の変質
・思春期から青年期へ
・高度対人状況という言い方はなぜ必要なのか?
・性格の特性
第3章ダウン症の家族支援
・障害受容・子ども受容
・障害受容への支援
・関わりの中での留意点
・告知と専門職への感情
・「再起」への過程で起きること
・最初期ケアについて
第4章出生前診断をめぐって
・「おなかの赤ちゃん」の診断
・「新しい出生前検査」騒動
コラム ダウン症と薬
コラム 人口1000人あたりの身体障害者数
さいごに
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