- 2010年8月発表された文科省の学校基本調査によると、小中学生の不登校児童生徒数は、12万2400人。前年に比べ微減ですが、まだまだ高位の数です。以前「不登校」は「登校拒否」とよばれ、1970年代から急増し、社会問題化しました。学歴社会日本にあって、理解されないばかりか、治療・矯正・克服の対象とされ、苦しい子どもや親の状況も現在の比ではありませんでした。80年代半ば、当事者の立場に立ち、当事者の手による親の会や居場所づくりが拡がり、1990年、それらがつながりあって、私たちの全国ネットワークが誕生しました。その頃の不登校数は約5万人、増加し続けた不登校を親の会や居場所は受けとめ、交流し、子ども達への成長支援と親の学びあい、支えあいをしてきました。行政や社会の状況を変える活動にも取り組んできました。
とりわけ大きな意義を持ったのは、年一回の全国から大人も子どもも集まって、交流したり、学んだり、遊んだりする「登校拒否・不登校を考える夏の全国合宿」でした。
2009年8月、その大会が20回となり、早稲田大学を会場に、記念すべき20回イベントを参加者900名で行いました。
この本は、その内容のうち、主として講演やシンポジウムを収録したものですが、これほど不登校の20年と現在と市民活動が見えるものはないと思います。今、悩んでいる方も、歴史を知りたい方も、どうぞご一読下さり、子どもたちへの思いを深めていただければ幸いです。
NPO法人登校拒否・不登校を考える全国ネットワーク
代表理事 奥地圭子
子どもはいのちという原点から|登校拒否・不登校を考える全国ネットワーク/フリースクール全国ネットワーク|東京シューレ出版
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- 子どもはいのちという原点から
はじめに
1.基調講演◉奥地圭子
「子どもはいのち、という原点から」
2.親シンポジウム
「不登校・親として、仲間として」
3.特別講演◉芹沢俊介
「社会的引きこもり論から存在論的ひきこもり論へ」
4.スペシャルシンポジウム◉内田良子/喜多明人/山下英三郎
「不登校、これまで、これから」
5.子ども・若者リレートーク
「不登校を生きて」
不登校の子どもの権利宣言
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