- 限られた予算、土地、材料のなかでつくられた戦後の住宅は、その後の建築にも影響を与え続けてきた。当時建てられた住宅のなかには、改修されたり別の住まい手に住み継がれたりしながら、大事に住み続けられているものがある。それらは、コストを抑えるために合理的なシステムの開発や標準化・規格化が目指されたが、そうしたなかにも建築家独自のデザインや美しさを感じとることができ、それが時代を超えて愛され続けている理由の一つと言えるのではないだろうか。
本特集では、システム・構法をテーマに、スケールやディテールなど、4組の設計者のこだわり、また戦後建築がどのように現代に受け継がれ、どこへ向かうのか、住まいのこれからを考える。
住宅建築 2021年08月号(No.488)|建築資料研究社
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- 住宅建築 2021年08月号(No.488)
特集
受け継がれるシステムとデザイン
30年の暮らしを映す鉄骨造の住まい
相模原の住宅 設計=野沢正光建築工房
自宅の30年 文=野沢正光
豊かな森の中に建つ異なる架構の住まいと工房
益子の住宅+細工場 設計=野沢正光建築工房
既存の骨格を生かしながら、多様な場をつくる
飯能の住宅の改修 設計=野沢正光建築工房
庭の記憶を繋ぐ住まい
城陽の住宅 設計=野沢正光建築工房
卜型フレームがつくり出すふたつの場
house A/shop B 設計=木村松本建築設計事務所/木村吉成+松本尚子
あり続ける強さと使い続けられるしなやかさ 文=木村吉成+松本尚子
歩道と一体となって街並みを耕す
house S/shop B 設計=木村松本建築設計事務所/木村吉成+松本尚子
冬に備える地域の生活風景に学ぶ
house M 設計=木村松本建築設計事務所/木村吉成+松本尚子
職・住が混在する透明な木造
house T/salon T 設計=木村松本建築設計事務所/木村吉成+松本尚子
ダイナミックな片流れ屋根の住まい
最小限住宅No.32 設計=池辺陽 改修設計=SUGA ATELIER/スガショウタロウ
池辺陽の建築の今 文=スガショウタロウ
談話・わたしの小さなピアノ小屋 伊藤喜久
池辺陽の思想が息づく光の空間
国分寺教会 設計=池辺陽
武蔵野の高台に残る池辺陽の思想風景 文=山崎鯛介
経済性と明快な美しさを追求した3間角の住まい
最小限住居 自邸 設計=増沢洵
特別記事
バワ建築の源泉を探る旅 その2 企画・監修=和田彬代・木下光
No.11(バワ自邸) 文=和田彬代・木下光
実測図面が語るもの その10
自由学園明日館Ⅰ 文=金澤義春
シリーズ
森と人と建築と 第17回
アイヌ文化と微生物の世界 企画・監修=落合俊也
連載
INTERIOR -Fire House- 第18回
FRIEDMAN HOUSE MIKI TAKASHIMA
書評 松村秀一・服部岑生 編
『和室学 世界で日本にしかない空間』(平凡社、2020年)
イベント・ニュース
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