- 『住宅建築』8月号では、「永田昌民 営みの輪郭」と題し、永田昌民の設計手法の魅力を最近作から読み解きます。
永田昌民が40年余りの設計活動のなかで手がけた住宅は150軒ほどにのぼります。こと近年は、成熟の一方で今までにも増してみずみずしさを醸し出し、蓄積されたノウハウと相まって、いっそうの住み心地の良さを生み出しています。150軒の積み重ねを経て、すべてに一目でN設計室とみてとれるスタイルが貫かれていますが、いつも新作に新鮮な印象を受けるのは、"敷地を読む"ことに重きを置くその手法にあるようです。住まいという器の設計だけにとどまらず、人の営みという生の輪郭を紡ぎだす永田昌民の住宅の魅力を最近作7軒と詳細図集から探ります。
また、特別記事「39年の時を経た名建築に住む 宮崎台ビレジ」では、東急電鉄が開発した初期の集合住宅で、独立間もない内井昭蔵が設計をした3つの集合住宅(桜台ビレジ、桜台コートビレジ、宮崎台ビレジ)のうちのひとつ「宮崎台ビレジ」(1971年)を紹介します。この建物は敷地面積約8,000平米のなかに建蔽率19%という低さで、起伏に富んだ中庭を囲むように配置され、敷地に溶け込むかのように佇んでいます。また、建築のスケルトンとしても高いポテンシャルをもち、実際にBタイプ住戸を購入し改修した建築家の自邸「斜景の棲家」(設計=村田基幸+安田綾香/L&Cdesign)を紹介します。また、この集合住宅に込められた内井昭蔵の建築家としての姿勢について、内井乃生夫人にお話を伺うなど、39年経た現在も生き続け、継承される空間を図面資料などとともに多方面から紹介していきます。
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住宅建築 2010年08月号No.422|建築資料研究社
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- 住宅建築 2010年08月号No.422
特集
永田昌民 営みの輪郭
住まいという風景を探して
……インタビュー 永田昌民
馬と人が共生する現代の曲がり家
クイーンズメドウ・カントリーハウス(遠野馬付住宅)
設計=永田昌民/N設計室 + 谷英樹/谷設計所
インタビュー 田瀬理夫さんに訊く
馬と人の文化を再編成する
田園風景をのぞむ変形L字型プラン
出雲の家
設計=永田昌民/N設計室
北アルプスの山並みをのぞむスキップフロアの住まい
安曇野の家
設計=永田昌民/N設計室
35年前に設計した住まいの建替え
あきる野の家
設計=永田昌民/N設計室
東西に抜けをもつ住まい
秋津の家
設計=永田昌民/N設計室 + 谷英樹/谷設計所
海をのぞむ展望台をもつ住まい
葉山の家
設計=永田昌民/N設計室 + 徳田英和設計事務所
茶室を備えた落ち着きある平屋の住まい
南アルプス市の家
設計=永田昌民/N設計室
木製ベランダのある北国の住まい
仙台の家
設計=永田昌民/N設計室
N設計室詳細図集
N設計室の仕事リスト 2007~2010・6月
特別記事
39年の時を経た名建築に住む
宮崎台ビレジ
設計=内井昭蔵建築設計事務所
宮崎台ビレジBタイプ住戸の改修
斜景の棲家
設計=村田基幸 + 安田綾香/L&Cdesign
インタビュー 内井乃生夫人に聞く
宮崎台ビレジに見る建築家内井昭蔵の姿勢
……聞き手=安田綾香
連載
極北住宅物語 第11回 アラスカンハウス
写真・文=園原 徹
欧羅巴建築見聞記 第13回 AEGタービン工場
設計=ペーター・ベーレンス 1909年 ドイツ・ベルリン
文=栗田 仁 写真=宮本和義
書評:写真家・大橋富夫の原点を探る
イベント・ニュース
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