
- (前略)そして実は民主主義も平等を説いていたのである。しかしそれはマルクス主義の説くような量的平等ではなく質的平等なのである。観念的であるのかも知れない。しかし最早他に平等の求めようのなくなった今こそ、民主主義社会における平等を論じるべき時であると考える。ここでは通常されるように自由ではなく、平等に重点を置いて民主主義を論じよう。そのことが返って民主主義社会における自由を浮き彫りにすると信じて。(序文より)
民主主義を質的平等について、人権と自由、憲法と自然法など多彩で幅広い考察を試みた興味深い思想書である。無料版を改訂した完全版である。
『吉原』を知り、人権を知る ―『従軍慰安婦問題』の前史-完全版|美濃部遼太郎|青山ライフ出版